欧米では、親は子供が生まれたと同時に“矯正治療積み立て”を始めます。それだけ小児矯正治療が普及し、それが親の責務だと認識されているのです。矯正治療は「歯並び・噛み合わせが悪ければ当然受けるべきもの」として考えられています。
お子様自身が「自分の歯並びや噛み合わせがおかしい」と感じて「治したい」と口にすることはほとんどありません。歯並びや噛み合わせが治療で治るということも、そもそも自分の歯並び・噛み合わせがおかしいということもわからないのです。
お子様の人生を考え、小児矯正治療に一歩を踏み出すのはお父さん、お母さんの役目です。
まずは小児矯正歯科へ検査・相談に行きましょう。
矯正治療は歯並びの見た目を直すだけのものではありません。
噛み合わせの機能をも正しく改善させることで、次のようなさまざまなメリットが得られるのです。
しっかりと噛める、食べられる
正しい噛み合わせになると、これまでよりも力強く、きちんと噛むことができます。片側だけで噛んで歯が不自然にすり減るというようなこともなくなるのです。食べ物を正しく噛めば消化器官への負担も軽くなります。
虫歯に強くなる
歯並びが不ぞろいだと、すき間や凹凸ができて食べカスが挟まりやすくなります。歯磨きをしてもブラシが届きにくく、磨き残しから虫歯となってしまうのです。矯正治療で歯並びを整えれば食べ残しや磨き残しが減り、虫歯になりにくくなります。お子様は歯磨きしやすくなり、それまで以上に歯磨きに慣れ親しむことができるでしょう。
毎日しっかり歯を磨いたつもりでも、ブラッシングだけでは歯垢を完全に落としきることは困難です。小学生のお子さんや矯正治療中の方はむし歯になりやすいので、特にケアには気を遣いたいところ。以下の「上手な歯みがきのコツ」を押さえてブラッシングし、むし歯や歯周病知らずの歯みがきの達人をめざしましょう!
ヘッドの小さい歯ブラシを選ぶ
矯正用歯ブラシなど、ブラシ部分が小さめのものを選択しましょう。
ペングリップで握る
歯ブラシの持ち方の基本は、鉛筆を握るような「ペングリップ」です。ペングリップは過度に力が入らず毛先を自由にコントロールできます。ギュッと握らず軽く持つのがポイント。
「コの字」で磨く
磨き残しを無くすために有効なのが、「コの字」磨きです。奥歯のほお側→咬む側→歯の裏側という順番でコの字を描くように磨くと、磨き残しが少なくなりますよ。
肩こりや頭痛など、全身への影響が改善される
噛み合わせが悪いときちんと歯を噛みしめることができず、不自然な噛み方をして首や肩の筋肉に悪影響を与えます。これが頭痛や肩こり(お子様が肩こりを自覚することはあまりありませんが)、姿勢の悪化などに繋がるのです。
矯正治療で噛み合わせを治すと筋肉への負担がなくなり、肩こり・頭痛・姿勢などが改善されます。「知らず知らずのうちに感じていた重くだるい感じが軽くなった」という声も上がっています。
ぐっすり眠れるようになる
噛み合わせの不具合による肩こりや頭痛は、眠りの質を下げるといわれています。肩こりや頭痛が改善されるとぐっすりと熟睡できるようになるのです。
見た目を気にせず明るい笑顔
出っ歯や受け口などの見た目の特徴は、子供同士のからかいやいじめの原因になりがち。また不ぞろいな歯並び自体がそのままコンプレックスとなり、お子様の明るい笑顔を奪ってしまいます。矯正治療で歯並びや噛み合わせを美しく自然に治してあげれば、お子様の心の健康を守ってあげることができるのです。